2012年7月18日水曜日

LOVE

2012年台湾・中国

原題: 
http://www.oaff.jp/program/screening/06.html

出演:
舒淇(スー・チー)
趙薇(ヴィッキー・チャオ)
趙又廷(マーク・チャオ)
阮經天(イーサン・ルアン)
鈕承澤(ニウ・チェンザー))
郭采潔(アンバー・クオ))
陳意涵(アイビー・チェン)
彭于晏(エディー・ポン)



アジア線の機内放送でこの映画を観ることが出来た。
日本語字幕はなかったが、二回目なのでだいたい分かった。

一回目は大阪の第七回アジアン映画祭で観た。



鈕承澤の映画を見る人がこんなに集まるとは感激
映画祭の限定上映と言うことも有り、満席で入りきらない人が出るほどの人気。
一般公開やDVD発売が待たれる

前回書いたビバ!監督人生!!ではではさんざん、いじった鈕承澤、役者として出てくる本人は、ただの出たがりのおっさんに見える。

しかし彼の作る作品ははっきり言って、ダントツにおもしろい。この映画最新作も誰が観ても泣いて笑って楽しめるよく出来た作品だ。


内容はラブコメ。よくあるラブコメと言ってもいい。

出演の中で、まだ新人の部類で、国際的にはまだまだな、彭于晏、趙又廷や郭采潔がよかった。キャスティングがよいバランスだと思う。

もともと、この人は今までのテレビドラマでラブコメを作っていた人だ。「求婚事務所」など日本でも一部で人気が出たが、素人くさい役者、低予算な作り、で唯一脚本のおもしろさで維持していたような作品だった。
その系統の作品を最高のカメラ(李屏賓)と役者で予算をかけて撮ってみたのがこの作品だろう。


個人的な思い込みだが、台湾は動画制作全般のクオリティが高いと思う。旅行に行って、ガイド系の動画などがとてもわかりやすい気がする。テレビを観ても、言葉が分からなくても何をやっているか分かりやすい。

国際政治的に微妙な位置にいることと、もしかして関係があるのかもしれない。
わかりやすく伝えてなんぼ、という国民性があるのかもしれない。
もともと社交的な中華系の他者とのコミュニケーション能力にますます磨きがかかっているのではないか。

北京での撮影で中国と台湾との立場現す部分が出てくるが、政治的に扇動的な表現は一切ない。
たとえば、北京の権威主義的な警察官とか、観光地でがさつな大陸中国団体客とか、大陸から見るとスカした台湾人であるとか、しかし深く知り合えば皆善人という設定。
これは穏やかで、コミュニケーションに長けた台湾にしか作れない映画だと思う。

しかし、この作品予算をかけたと言っても、10億も行かないらしい。彼の制作するのものがいかに付加価値が高いか、思い知らされる。
ただの出たがりのおっさんではない。

日本の企業も侯孝賢にしたようにこの人にもお金を出してあげたらいいと思う。
彼は日本好きでもあることは、ヒシヒシと感じられるので、ものすごくいい作品を作ってくれると思う。

侯孝賢の映画よりかは絶対人気が出る。(侯孝賢は好きだが)

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