2012年7月10日火曜日

台北カフェ・ストーリー


2010台湾
原題: 第36個故事
監督・脚本: 蕭雅全(シアオ・ヤーチュアン)
製作総指揮: 侯 孝賢(ホウ・シャオシェン)
監督: 侯孝賢(ホウ・シャオシェン)
出演: 桂綸鎂(グイ・ルンメイ)、張翰(チャン・ハン)、林辰唏(リン・チェンシー)



台北がきれいに撮れている。
とくに見逃せないのが、無人となった台北市の風景。
この高速道路に車がないシーンは、軍事訓練で通行止めとなる20分を狙って撮ったらしい。
撮れたシーンは息をのむ美しさ!
DVDの特典映像にこのシーンの撮影のメイキングがあっておもしろかった。
その前準備で、映り込みそうな高架下の車やカップル、浮浪者のおっさんにどいてくれと言い回る映像が収められていて苦労が忍ばれる。



母も長女も次女もの一家の話。この女ばかりの一家は上海から来たらしい。

長女が主人公で見た目はかわいいが、なかなかシビアというか、自立しているというか、かわいげがないというか、ブーたれがちというか、よく言えば、自分の考えをそれぞれしっかり持っていて主張する。

屋台でなにか食べながら



ぶっきらぼうというか気まぐれな次女の役者、この映画でははまり役。
林辰唏(リン・チェンシー)という人。


おしゃれでツンケンしているのがはまり役。cool!


ぶっきらぼうというか気まぐれな次女の役者、この映画でははまり役。



このしっかり者の女性たち、どこにも依存せず距離を置いて自立しようとしている。
台湾弁バリバリの農家のおっさんの軽トラと交通事故を起こしても妥協せず、
日本人の夢見がちな兄ちゃん(中孝介)をすげなくあしらい
団体で押し寄せた大陸の中国人に顔をしかめる。
付き合う男も、長女は元副操縦士というもっさりしたおっさんと、次女はいうことをよく聞くおとなしい男。


自転車のシーンも素晴らしい。nostalgic!




結局カフェを手放し、長女は世界35都市へ旅立ち、次女は新車を買う。


台北の夜景と世界地図を重ね合わせた。beautiful!


台湾映画を観ていて思うのは、女性がしっかり自立しているということだ。

ぱっと見、おしゃれなカフェの映画に見えるが、主体的に生きていく者を描いた容赦ない話だと思った。



ところどころで台北の街角の人々に、いろんなインタビューをして答えさせている。
これも必要なカットだったと思う。映画の登場人物以外にもいろんな生き方があるよ、ということで。


似たようなシーンが「ビバ!監督人生!!」でもあった。

この映画、日本でも単館ロードショーされ始めたらしい。
http://www.taipeicafe.net/
以前台湾版のDVDを買ってきて、何回か観てのレビューであるが、近くに来たら映画館で観てみよう。

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